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DATE : 2024/04/25 (Thu)
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DATE : 2006/11/13 (Mon)

「じゃじゃ~ん!プレステ3買ってきたぞ!」

お父さんがプレステ3を手にして帰ってきた。
信じられない!
まさか、我が家にこんなにも早くプレステ3がやって来るとは思ってもいなかった!

「わぁ~い!ありがとうお父さん!」

包みを開く。
正真正銘、本物のプレステ3のようだ。
当然のことながら、ボクは本物のプレステ3を見たのはこれが初めてだったけれども。

「へへへ・・・買うの大変だったんだぜ?」

これで、息子にも親父としての格好良い所を見せてやれるってもんだ。
それに、ちょうど今日は息子の8歳の誕生日だ・・・という偶然的な出来事はなかったが。

「すごいなぁ~」

幼い息子は汚れのない瞳をキラキラさせている。
本当に良かった。
妻には怒られたが、仕方ない。
そんなことはどうでもいい。

「ところで、お父さん」

「ん、どうした?」

「ソフトはないの?」

あっ!!
忘れた!!

「・・・すまん。買うのを忘れた」

「・・・お父さんのバカァー!!」

息子は走ってリビングを出て行ってしまった。
ガクッ・・・
何をやっているんだ、俺は・・・

うな垂れる俺。

「・・・嘘だよ!ありがとう、お父さん!」

顔を上げると、目の前には息子が。

息子よ!
大きくなった!!
心身ともに・・・!!

「そういえば・・・」

「どうしたの、お父さん?」

「ちょっと似たようなことが昔あってね。そのことを思い出したよ」

「へえ・・・」

「あれは、お前が産まれる前のことだったな・・・」

「そんなに前の話かぁ~」

「その日、お父さんとお母さんがな、喧嘩しちゃってね・・・」

「へえ・・・ボクが産まれる前から喧嘩ばっかしてたんだね」

ちゃんと見てるんだね、俺たちの喧嘩してるとこ・・・。

「う、まあね。それで、その日俺は怒ってウチを出てった」

「うん」

「カラオケ屋に一人で行ったんだ。ストレス解消にね」

「へえ・・・」

「当時、俺はファミリーコンピュータ、略してファミコンと呼ぶが、それしか持っていなかった。スーパーファミリーコンピュータ、略してスーパーファミコンも既に発売されていたけどね」

「ファミコンならボクも知ってるよ。だって、押入れの中にあるじゃん。でも、それとカラオケと何か関係があるの?」

よく知っているな・・・さすが俺の息子だ。
買ってから相当使っているのに、まだ壊れていないファミコン。
物持ちの良い俺・・・さすが俺の息子の父親だ。

「うん。実は関係あるんだ。お父さんはさ、ゲーム好きじゃん?でも、お母さんと喧嘩しちゃったからウチじゃできない。さあ、どうする?」

「うーん・・・ボクなら友達の所に遊びに行く」

「そうだね。でも、お父さんはもう大人だったから、さすがに『妻と喧嘩してファミコンできないからテレビ貸して』とは言えない。たとえそれが親友だったとしてもね」

「お父さんって親友いるの?」

「うっ!それは置いといて・・・とにかく、ファミコンがやりたかったんだ。だから、カラオケ屋に行った」

「なんで?」

「お父さんはファミコン本体と各種ケーブル、アダプタ、格闘ゲームのパイオニア的存在、あくまで"的"ね、であるイーアルカンフーというソフト、ファミコンのソフトはCDとかDVDではなくてカセットだったけどね、を持っていったんだ。カラオケ屋にね」

「あっ!」

「わかったかな?つまり、カラオケ屋のテレビをこっそりと使わしてもらったわけさ」

「へえ!お父さんもなかなかやるね~!」

「だろ?それで、ケーブルを全部ファミコン本体とテレビにつないで、イーアルカンフーを差して、スイッチをONにしたんだ」

「面白かった?」

「ああ、それはもう面白かったよ・・・と言いたいところなんだけど、お父さんは結局イーアルカンフーができなかったんだ」

「なんで?」

「さて、何ででしょう?」

「アダプタが差さっていなかった、とか?」

「アダプタもケーブルの一つと考えてくれ。ちゃんと差さっていたよ」

「うーん・・・」

「わからない?」

「うん」

「スイッチをONにしたお父さん。で、画面にはイーアルカンフーの文字。ちゃんと映ったんだよ」

「それで?」

「さあ、始めよう、と思ったんだ。そしたら、大切なものがないんだ」

「時間がなくなったの?」

「上手いこと言うな・・・でも、違うんだ。コントローラだよ、コントローラ!」

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お父さんの嘘つき~~~~~~~~~!!!」

息子が走ってリビングを出て行った。

なぜだ?

なぜなんだ?

なぜ嘘だとバレてしまったんだ!?

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★無題
NAME: MiThy
たぶん、ファミコンのコントローラは本体にくっついていたんですよ(ヘラヘラ)
つまり、林家ペーの横にはパー子がいるようなもんですね(クラクラ)
URL 2006/11/14(Tue)00:32:35 編集
さてさて、正解やいかに!?(ハラハラ)
水道水が消毒されているようなものですね!(アレアレ)
【2006/11/14 01:20】
★ペデォアは、ここ
NAME: BlogPetのペデォア
ペデォアは、ここに関係すればよかった?
URL 2006/11/18(Sat)17:21:15 編集
自己責任でお願いします。
【2006/12/07 03:20】
★無題
NAME: 七島名無し
イーアルカンフーの文字が出るには、コントローラーの操作が必要なのでは。
2006/11/24(Fri)12:24:19 編集
イーアルカンフーを起動してみてください。
【2006/12/07 03:21】
★本物とスイッチと
NAME: BlogPetのペデォア
本物とスイッチとか言えない
ペデォアたちが、良い一つと、
妻や、ゲームとないとこを関係したかったの♪


URL 2006/11/26(Sun)14:28:32 編集
まあいいけど・・・
人妻はちょっと危険なスメルが・・・
【2006/12/07 03:23】
★きのうプレで、フ
NAME: BlogPetのペデォア
きのうプレで、ファミコン関係するつもりだった?
URL 2006/12/04(Mon)16:49:38 編集
バーチャルボーイも捨てがたかったけどね・・・
【2006/12/07 03:24】
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