手紙

今日、彼女の家に手紙が来た。

封筒には、彼女の宛名が書いてある。

切手は、合計80円分貼られてある。



なぜ、"合計"と記したか不思議に思う方もいるかもしれない。

このような表記をした理由。

それは、封筒には10円切手が8枚貼られていたからである。

彼女は、切手を丁寧に一枚ずつはがし始めた。

彼女は、なぜこんなことをしているのか自問する。

第六感が告げていた。

何かある！･･･と。

一番最初にはがされた切手。

つまり、封筒の一番上に貼ってあった切手。

彼女の調査の結果、それからは唾液が検出された。

だが、それ以外の7枚の切手からは唾液は検出されなかった。

つまり、8枚の切手のうち、舐めて貼られた切手は封筒の一番上のものだけであることがわかった。

この事実を知ったとき、彼女は思わず微笑んでいた。

そして、彼女は一人つぶやく。

「白ヤギさんったら･･･。今度は手紙だけじゃなくて、切手まで食べようとしたな！」